薬剤師の転職について

 私は一部上場の製薬会社で働いていました。しかし、配属されていた部署は早朝や夜遅く医師とのアポイントがある仕事で、出産してから続けることは難しいと判断して、結婚後、薬剤師に転職することにしました。
 幸い、知人のつてですぐに個人薬局で勤務させてもらうことができました。しかし、開業医の門前薬局で限られた分野の処方箋しか扱うことができず、総合病院の門前薬局で勉強したいと思い、全国チェーンの調剤薬局に転職しました。不妊治療をしていたので時間に融通が利くパートという働き方を選びました。ただし、社会保険に加入できるくらいには働きました。
 当時、パート薬剤師の時給は1500円程度でしたが、調剤薬局がどんどんオープンして薬剤師が不足気味で、パート薬剤師の時給が上昇していた時期でした。不妊治療が高額なものになるにつれてお金も必要になり、1年後時給の良い薬局に転職しました。転職後の時給は1900円でした。さらに1年後に転職すると時給は2200円になりました。そして不妊治療の末、妊娠することができ一旦退職しました。しかし、薬剤師不足な時期だったので社長から子育てが落ち着いたら戻って来て欲しいと言われました。
 子育て中に、時給が安かった総合病院の門前薬局から連絡があり、時給は当時より高くするから戻ってこないかと打診されました。もう少し子育てに専念したかったのですが、薬剤師が退職するのですぐに勤務して欲しいと言われ、また保護者の転勤による欠員が保育園に出たので、第1子が9か月の時に仕事に復帰しました。
 復帰後は毎週のように発熱して保育園から呼び出しの連絡が入りました。仕事量は残業しないとこなせないほどの量で、何のためにパートという勤務を選んだのかわからない状態でした。それでも、子供が頻繁に発熱するような状況でも頼まれて仕事に復帰できるのは、薬剤師の資格があるからだと感じていました。そして、第2子を妊娠して退職しました。
 第2子を妊娠してから、第1子を出産直前まで働いていた薬局の社長から第1子が2歳になるころだから落ち着いただろうから復帰しないかと連絡がありました。社長が私のことを覚えていてくださったことが嬉しいこと、第2子を妊娠しているので第2子が1歳になるころには復帰したいことを伝えました。そして第2子が1歳になるころに短時間勤務のパート薬剤師として復帰しました。
 そして、その後、残念ながら離婚しましたが、正社員として転職活動した際にパートとして勤務を続けていたことも評価され「ブランクがほとんどないですね。即戦力として評価します。」と面接で言われて無事に再就職できました。現在収入オーバーで行政からの支援が一切ありません。
 転職する際に大切なことは優先順位を決めることです。出産前の転職時は時給の良さ、自宅から自転車で通えること、不妊治療と両立できる時間の余裕でした。出産後は子供の急病に対応できる職場の体制があるかという点でした。離婚後は自宅から近いこと、営業時間が夜遅すぎないこと、子供の学校行事の時には都合をつけてくれることでした。全部の希望を満たす職場を見つけることは難しいです。ですから優先順位を決めて妥協できることは妥協することが大切だと感じています。