ドラッグストアで働いていた時の悩み

2年ほどドラッグストアで働いていた時期があるのですが、その時が一番大変でした。というのも、場所柄万引きがとても多いんです。
昔からドラッグストアって万引きの多い場所ですから店側も色々対策はしているのですが、敵もなかなか強力。

学生さんだけではなく主婦の方も多いですし、中にはお年寄りもいらっしゃいます。医薬品の場合、やはり金銭的な理由で万引きを行う方が多いというのもいたたまれない点です。
以前万引きで捕まった80代の女性はひどい虫歯で脳炎を起こしていました。しかし保険証も持っていないので病院に行けず、痛み止めを万引きしたんです。

それを知った時、めまいが起きそうでした。薬剤師になったのは身近な立場で不安を抱えている方に寄り添うためだったのに、自分はこういう時に何も出来ないのだとすごくショックを受けたのを覚えています。

そう、薬剤師は私にとって医師よりも身近な存在なんです。中学生の頃持病の関係で通院していたのですが親も共働きで忙しいので一人で通っていました。中学生は見た目には大人になりつつありますが中身は子どもです。

医師に対して聞きたいこともたくさんありましたが結局何一つ聞けません。怖い看護師さんにもすっかり萎縮してしまい、そんな私に優しく声をかけてくれたのが薬剤師さんでした。それからは病院に通うのは嫌でも、調剤薬局に行くのは楽しかったものです。
今考えてみると当たり前のことなんです。薬剤師は患者さんの声を聞く義務があります。私の働いていたドラッグストアでもちゃんとチェックシートがありましたので、それに沿って質問していきますからマニュアルばかりの内容でも結構話すことがたくさんあるんです。その分お客様も心を開いて不安なことを話してくれるんですよね。

病院が混雑しているから先生には聞きにくい症状のことなど、聞かれるのは薬のことだけではありません。時には保険をはじめとする金銭的な相談に乗ることもありました。本職ではありませんが同じ医療関係者として、そういう点にしっかり着目しなければならなかったんですよね。